タイで飲食店を経営する上で、SNSを活用した集客は欠かせません。
しかし、SNSだけでは“見つけてもらう”ところで止まってしまうことが多いのも事実です。
実際の来店までを考えると、「気になったから検索して調べた」という行動が多く、
検索エンジン上でどのようにお店が表示されるか(SEO対策)が非常に重要な要素となります。
本記事では、タイで飲食店を経営する方に向けて、
現地タイ人・在住日本人それぞれの検索行動の違いを踏まえたうえで、
「Googleマップ対策」「キーワード設計」「レビュー強化」など、
今すぐ実践できるSEO施策をわかりやすく解説します。
「SNSではいいねがつくのに、なかなか来店につながらない」
そんなお悩みをお持ちの方こそ、ぜひ参考にしてみてください。
なぜSNSだけでは足りない?“検索対策”が必要な理由
SNSは「お店を見つけてもらう」ための非常に強力なツールです。
特に、FacebookやInstagramなどで投稿を目にして、「行ってみたい!」と思ってもらえるきっかけになります。
しかし、実際の来店までのプロセスを見てみると、
“気になったら検索して調べる”という行動が当たり前になっているのが現実です。

たとえば、
- SNSで料理の写真を見かける
- 「場所はどこだろう?」「営業時間は?」「レビューはどう?」とGoogle検索をする
- マップやクチコミ、写真などを比較した上で、実際に来店するかを判断する
という流れが一般的です。
このように、SNSが「発見」の入り口だとすれば、
Google検索は「比較・決定」のフェーズに位置づけられます。
つまり、どれだけSNSで興味を持ってもらっても、
検索して出てこなかったり、情報が少なかったりすると、来店にはつながらないのです。
「SNSだけやっていても集客が安定しない」と感じている店舗こそ、
検索対策(SEO)に力を入れるタイミングかもしれません。
Googleビジネスプロフィール最適化
Google検索やGoogleマップでお店を探す行動は、タイでもすでに“日常”になっています。
SNSで「気になる!」と思ったお店を、検索して場所や口コミをチェックする。
この“検索→比較”の流れの中で、多くの飲食店が見落としているのが、Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)の整備です。
このプロフィールが整っていないと、
せっかくSNSで見つけてもらっても「なんか怪しい…」とスルーされてしまうことも。
逆に、基本項目がしっかり登録されているだけで、信頼度と来店率は大きく変わります。
まず整えるべき9つのチェック項目
以下は、最低限おさえておきたい【基本の9項目】チェックリストです。
この9つが整っていれば、可視化(見つけられる)と信頼性(選ばれる)の両立が可能になります。
設定チェックリスト
- 店舗名(正式名称)
→ キーワードを詰めすぎない・略さない。
例:「ラーメン〇〇」× →「バンコク・ラーメン〇〇」○(地名は可) - カテゴリの選定
→ 「日本食レストラン」「ラーメン店」など、検索されやすい分類を選ぶ - 営業時間の登録
→ 正確かつ、臨時休業の反映も忘れずに(特にタイの祝祭日) - 住所・地図ピンの正確性
→ 地図上でズレがないか必ずチェック。実店舗と違う場所にピンがあると大きなマイナス - 電話番号
→ タイ国内番号で登録(国際番号は誤発信の元) - WebサイトURL or SNSリンク
→ SNS運用中ならInstagramやFacebookのURLでもOK - 写真(店外観・料理・メニュー・スタッフ)
→ 少なくとも10枚以上。画質と明るさが信頼性に直結 - メニューの登録(可能なら)
→ 写真付き・価格付きで登録できるとベスト - 投稿機能の活用
→ イベント情報や新メニューを定期的に投稿することで、アクティブな印象を与える
この9項目は、「地図に載せるだけ」から一歩抜け出すための基本設定です。
レビューは“お客様の声”以上の価値がある
Googleでお店を選ぶとき、タイ人も真っ先に見るのがレビュー評価です。
特に★4.5以上の安定した評価があると、それだけで安心感が生まれます。

信頼性と来店の決め手になるレビューを増やすには、
以下のような自然なレビュー導線を仕込むのが効果的です。
- ベストなタイミングで声をかける
→ 提供直後の「おいしかった!」のタイミングがベスト - QRコード or 短縮URLでスムーズに
→ テーブルPOPやレシート裏などに設置し「良ければ一言レビューお願いします」と促すだけ - スタッフの名前を絡める
→ 「〇〇さんの接客が素敵でした」といった具体的な言及が信頼度アップに直結
やってはいけないレビュー依頼のNG例
- 「★5でお願いします」など評価を強要する表現
- クーポンや割引との交換(Googleポリシー違反)
Googleからペナルティを受けてしまうリスクがあるため、レビューはあくまで“お願い”の姿勢で行うことが重要です。
整ったプロフィールは「選ばれる導線」になる
Googleビジネスプロフィールを整備することは、「検索で見つかるようにする」だけでなく、
その後の「選ばれる確率を高める」ための、もっとも基本的な施策です。
次は、さらに検索からの信頼性を高め、拡散効果も期待できる「メディア掲載」の活用術について紹介します。
「信頼性×拡散力」で差がつく!媒体掲載戦略
Google検索やSNSだけでは届かない層にアプローチできるのが、飲食系メディアへの掲載です。
メディアで紹介されたお店=“信頼できるお店”という認識が強く、
検索順位アップにもつながる拡散力と、第三者からの信頼性を一度に高める手段として非常に有効です。
また、対象の顧客層によって活用すべきメディアは異なります。
ここでは、「タイ人向け」「日本人向け」それぞれに適した代表的メディアをご紹介します。
タイ人向けメディアへの露出
タイ人ユーザーに訴求したい場合は、現地語対応のグルメメディアへの掲載が効果的です。
複数ある中で代表的なものをご紹介します。
「Aroimaru(アロイマル)」

タイ語の飲食情報メディア
媒体経由のアクセスはもちろん、被リンク効果でGoogle上位表示にも寄与します。
日本人向けメディアへの露出
バンコクを訪れる日本人旅行者や、現地在住の日本人に向けて集客したい場合は、日本語で情報発信している現地メディアへの掲載が効果的です。
特に「日本語で検索する層」は、旅行前のリサーチや飲み会幹事など事前に“調べて決める”傾向が強いため、 信頼性のあるメディア掲載は集客導線として大きな意味を持ちます。
代表的な媒体として、「バンめし(Bangmeshi)」があります。
バンめし(Bangmeshi)

検索に出ても“選ばれない店”の共通点
SEO対策をして検索結果に表示されても、選ばれない=来店に繋がらないケースは少なくありません。
ここでは、実際によく見られる「選ばれない原因」と、その解消法を紹介します。
クリックされないタイトルや説明文になっていないか
検索結果で最初に目に入るのは「タイトル」と「説明文(meta description)」です。
ここに魅力がないと、そもそもクリックされません。
改善ポイント:
- 店名だけでなく、「料理ジャンル」や「特徴」を明記
(例:「バンコクで深夜2時まで営業|本格和食“和み”」など) - 一文で「誰にとってどんなメリットがあるか」が伝わるようにする
- 日本語とタイ語を併記する場合は、どちらも自然な表現で
検索後の導線が弱い(店舗情報が少ない・予約できないなど)
せっかく検索してページを開いても、情報が足りない or 行動に繋がらないと離脱されてしまいます。
改善ポイント:
- 店舗名、場所、地図、営業時間、メニューをすぐに見つけられる構成にする
- 「予約はこちら」「LINEから問い合わせ」など導線ボタンを設置
- スマホ対応(レスポンシブデザイン)は必須
SNSとの連携がない=せっかくのアクセスを逃す原因に
今や多くのユーザーは、「サイトを見た後にSNSをチェックしてから決める」という流れになっています。
にもかかわらず、SNSのリンクがなかったり、更新されていなかったりすると、不安感につながって離脱されやすくなります。
改善ポイント:
- サイトやGoogleビジネスプロフィールに
Instagram・Facebookなどのリンクを明記 - SNSを通じて「リアルな店舗の雰囲気」「最新のメニュー情報」が
伝わるようにする - SNSとWebサイトのデザインや雰囲気を合わせて、
一貫したブランディングを意識する
まとめ:まずはできる範囲で対策を。
SEOと聞くと「難しそう」「専門的すぎて手が出せない」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、今回紹介したような対策は、すぐに始められるシンプルなものばかりです。
たとえば、
- 店舗情報をGoogleビジネスプロフィールにしっかり書く
- 日本語の紹介ページをつくる
- クチコミを集めるためのPOPを置くといったことだけでも、
検索経由での来店は確実に変わってきます。
そして、より高い成果を求めるなら、SNS運用との連携設計やキーワード設計など、
プロのサポートが必要になることもあります。
SEOは“積み上げ型”の施策です。
今すぐできる一歩から始めて、検索から選ばれるお店を目指しましょう。
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Aroimaruは、弊社BizAsiaが運営するタイ人向け飲食店検索サイトです。
タイ人の集客、ぜひご活用ください。