2023年2月25日
【2023年1月】
訪日インバウンド動向の速報
2023年1月の訪日インバウンドの動向について、JNTOより発表がありました。
本記事では、23年1月における訪日インバウンド客の国別の動向やコロナ前と比較した際の回復状況についてまとめております。
出典:JNTO(日本政府観光局)月次統計データ
https://www.jnto.go.jp/jpn/index.html
>>目次
1. 2023年1月の訪日客数
2023年1月における訪日インバウンド客の総数は、149万人となりました。
2022年10月に日本入国の上限規制が撤廃されて以来、急速に訪日インバウンド客数が回復しててきております。
2023年1月の訪日客数は、コロナ前(2019年1月)の268万人と比較すると、56%の水準まで回復しています。
2022年12月の訪日客数が137万人(コロナ前の54%)であり、23年1月は前月より更に強い回復の兆しが見えてきております。
現状、中国からの訪日客が戻ってきておらず、中国からの訪日客が戻ってきた際には、さらに強い回復となることは間違いないでしょう。
2. 2023年1月の訪日客数(中国からを除く)
2023年1月の訪日客数は、コロナ前の2019年1月と比較すると、56%の水準まで回復しましたが、中国からの訪日客の回復は、2019年1月比で4%に留まっております。
中国からの訪日客を除いた回復水準を見てみると、2023年1月は、2019年1月比で、76%まで回復してきております(上記右図)。
コロナ前は、訪日客全体の3割ほどが中国からの訪日客であったため、中国からの訪日客が回復してないことが、訪日客の回復水準を押し下げております。
3. 2023年1月の国別訪日客数
2023年1月における国別の訪日インバウンド客数を見てみると、韓国からの訪日客数が圧倒的になっており、55万人が1月に日本に訪日しました。その後に台湾・香港と東アジア圏が続きます。
<23年1月国別訪日客数の順位>
- 韓国:56.5万人
- 台湾:25.9万人
- 香港:15.2万人
- 米国:8.8万人
- タイ:6.3万人
中国以外の多くの国において、訪日客がかなり戻ってきていることが分かります。
4. 2023年1月の国別訪日客の回復水準(コロナ前比)
上記の図は、2023年1月における訪日客数の国別の回復水準(2019年1月比)となります。中国を除いて、多くの国がコロナ前の水準まで回復してきていることが分かります。
ベトナムの数字が突出しているは、訪日客のうち、労働者や留学生が大半を占めることが要因となります。
ベトナム以外の国おいては、シンガポールが既にコロナ前の水準を上回っており、香港もコロナ前の水準までほぼ戻っております。
マレーシア・米国・カナダ・フィリピンにおいても、コロナ前の80%超まで回復しております。その他の国においても、中国を除いて、60%超の水準まで回復しております。
5. まとめ
- 23年1月の訪日客数は、149万人(コロナ前2019年1月の56%の水準まで回復)
- 中国はコロナ前の4%までしか回復していない
- 中国を除いた23年1月の訪日客数は、2019年1月比較で76%まで回復している
- 多くの国において、訪日客が60%超の水準(2019年1月比較)まで戻ってきている
2023年1月現在において、日本と各国間との直行便やLCC(格安航空会社)便が完全に戻っているわけではありません。
今後、直行便やLCC便が完全に戻ったタイミング、そして、中国人訪日客が戻ってきたタイミングで、さらに多くの観光客が訪日するのは確実です。
2025年頃には、訪日客数が2019年の3,188万人の水準まで回復し、その後再度成長軌道に乗ることは間違いないでしょう。