2023年2月4日
【2023年1月IMF発表】
東南アジア・主要国の2027年までの経済成長予測
〜媒体別・国別に分析!〜
2023年1月30日に国際通貨基金(IMF)は、最新の「世界経済見通し」を発表しました。IMFによると、2023年の世界経済の成長率の見通しは、0.2%上方修正し、2.9%となりました。翌年、2024年には3.1%に回復すると予測しています。
本記事では、2023年1月30日に発表があった改定値および東南アジア及び日本・アメリカなどの主要国について、2027年までの経済成長率を記載します。
>>目次
1. 2027年までの東南アジア・主要国の経済成長率(GDP)予測
①2023年1月30日IMFの発表のGDP成長予測
出典:2023年1月30日IMF発表「世界経済見通し」
※青塗りは、23年1月30日に改定が発表された国。それ以外の国は、22年10月発表数字
IMFは、毎年4月と10月に詳しい情報を発表し、1月と7月に改定値を発表します。2023年1月30日に改定値が発表されたのは、世界のGDPの8割超を占める30カ国となります。
今回私が取り上げたのは、東南アジア主要6カ国(タイ・ベトナム・フィリピン・インドネシア・マレーシア・シンガポール)、東アジア国・地域(日本・中国・韓国・台湾)、インド・アメリカとなります。
取り上げた国の中で、今回改定値が発表されたのは、日本・中国・韓国・タイ・フィリピン・インドネシア・マレーシア・インド・アメリカとなります(表の青塗りの国と年)。
2022年以降の数字がIMFの経済成長率の予測となります。
参考までに以下の数字も表にまとめております。
・新型コロナ流行前の2019年
・新型コロナ直撃の2020年
・新型コロナ後の2021年
新型コロナによって多くの国のGDPがマイナス成長になるも、ほとんどの国がそのマイナス分を2021年及び2022年に取り戻し、2019年の新型コロナ流行前の水準に回復しております。唯一、2019年の水準に回復していない国は、日本とタイになります。
タイ経済が回復できていないのは、タイ経済に占める観光業の割合が2割となり、他国よりも新型コロナにより打撃が大きかったことが理由になります。
②2023年の各国のGDP成長率予測
出典:2023年1月30日IMF発表「世界経済見通し」
2023年の各国のGDP成長率の予測を大きい順に並び替えました。
23年は、ベトナム・インドの成長率が高く、6%を超えています。続いて、中国・フィリピンが5%代で続いています。
我が国日本は、1.8%に留まってはいますが、G7諸国の中では一番高い数字となっております。
③2024年の各国のGDP成長率予測
出典:2023年1月30日IMF発表「世界経済見通し」
2024年の各国のGDP成長率の予測を大きい順に並び替えました。
24年は、インド・ベトナム・フィリピンの成長率が高く、6%を超えています。続いて、インドネシアが5%代で続いています。IMFの予測では、中国のGDP成長率は2024年以降5%以下に鈍化すると見られています。
我が国日本は、1%以下の成長率に留まっております。
④2023年〜2027年まで5年の各国平均GDP率予測
出典:2023年1月30日IMF発表「世界経済見通し」
2023年〜2027年までの5年間の各国のGDP成長率予測の平均を大きい順に並び替えました。
今後5年間のGDP平均成長率は、ベトナムが最も高く6.6%になっております。インドも6%を超え、6.5%になっております。続いて、フィリピンが5.8%、インドネシアが5.1%と平均で年率5%を超えて成長することが見込まれております。
我が国日本については、最下位の1%を下回る数字が予測されております。
タイは、5年間の平均成長率が3.4%と予測され、新興国の数字としては、少し物足りない数字になっています。