2023年4月25日
【2023年3月】
訪日インバウンド動向の速報
2023年3月の訪日外国人旅行者の動向について、JNTOから発表がありました。
この記事では、2023年3月の訪日外国人旅行者の国別動向や、コロナ禍前との比較による回復状況をまとめています。
参考:JNTO(日本政府観光局)の月次統計データ
https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/
>>目次
1. 2023年3月の訪日客数
2023年3月における訪日インバウンド客の総数は、181万人となりました。
2023年3月の訪日客数は、コロナ前(2019年3月)の276万人と比較すると、66%の水準まで回復しています。
2023年3月の訪日客数が181万人(コロナ前の66%の水準)であり、前月の2023年2月147万人と比較しても、23%増えており、急速にインバウンド客が回復していることが分かります。
一方で、3月時点では中国からの訪日客がコロナ前2019年の11%に留まっております。今後、中国からの訪日者が増えることで、インバウンドの回復がさらに進むことが期待されます。
2. 2023年3月の訪日客数(中国からを除く)
2023年3月の訪日客数は、コロナ前の2019年3月と比較すると、66%の水準まで回復しましたが、中国からの訪日客の回復は、2019年3月比で11%に留まっております。
中国からの訪日客を除いた回復水準を見てみると、2023年3月は、2019年3月比で、84%まで回復してきております(上記右図)。
コロナ前は、訪日客全体の3割ほどが中国からの訪日客であったため、中国からの訪日客が回復してないことが、訪日客の回復水準を押し下げておりますが、中国からの訪日客を除くと高い水準まで回復していていることが分かります。
3. 2023年3月の国別訪日客数
2023年3月における国別の訪日インバウンド客数を見てみると、韓国からの訪日客数が最も多く46万人が3月に日本に訪日しました。その後に台湾・米国・香港・タイと続いております。
<23年3月国別訪日客数の順位>
- 韓国:46.7万人
- 台湾:27.9万人
- 米国:20.3万人
- 香港:14.5万人
- タイ:10.8万人
中国以外の多くの国において、訪日客がかなり戻ってきていることが分かります。
4. 2023年3月の国別訪日客の回復水準(コロナ前比)
上記の図は、2023年3月における訪日客数の国別の回復水準(2019年3月比)となります。中国を除いて、多くの国がコロナ前の水準まで回復してきていることが分かります。
特にシンガポール・米国・ベトナム・豪州はコロナ前の水準をすでに超えております(ベトナムの数字は、訪日客のうち、労働者や留学生が大半を占めることが要因となります)。
その他の国においても、フィリピン・カナダ・ドイツ・英国が90%の水準まで、英国・スペイン・イタリア・香港・インド・インドネシア・韓国が80%の水準まで回復してきております。
5. まとめ
- 23年3月の訪日客数は、181万人(コロナ前2019年3月の66%の水準まで回復)
- 中国はコロナ前の11%までしか回復していない
- 中国を除いた23年3月の訪日客数は、2019年3月比較で84%まで回復している
- 多くの国において、訪日客が80%超の水準(2019年3月比較)まで戻ってきている
今後、直行便やLCC便が完全に戻ったタイミング、そして、中国人訪日客が戻ってきたタイミングで、さらに多くの観光客が訪日するのは確実です。
2025年頃には、訪日客数が2019年の3,188万人の水準まで回復し、その後再度成長軌道に乗ることは間違いないでしょう。