2023年5月28日
【2023年4月】
訪日インバウンド動向の速報
2023年4月の訪日外国人旅行者の動向について、JNTOから発表がありました。
この記事では、2023年4月の訪日外国人旅行者の国別動向や、コロナ禍前との比較による回復状況をまとめています。
参考:JNTO(日本政府観光局)の月次統計データ
https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/
>>目次
1. 2023年4月の訪日客数
2023年4月における訪日インバウンド客の総数は、194万人となりました。
2023年4月の訪日客数は、コロナ前(2019年4月)の292万人と比較すると、67%の水準まで回復しています。
2023年4月の訪日客数が194万人(コロナ前の67%の水準)であり、前月の2023年3月181万人と比較しても、7%増えており、訪日インバウンド客の回復が継続していることが分かります。
中国からの訪日客への水際対策が若干緩和されたこともあり、23年4月の中国人訪日客は、コロナ前2019年4月比較で、15%の水準に若干の回復が見られました(3月は11%)。
2. 2023年4月の訪日客数(中国からを除く)
2023年4月の訪日客数は、コロナ前の2019年4月と比較すると、67%の水準まで回復しましたが、中国からの訪日客の回復は、2019年4月比で15%に留まっております。
中国からの訪日客を除いた回復水準を見てみると、2023年4月は、2019年4月比で、84%まで回復してきております(上記右図)。
コロナ前は、訪日客全体の3割ほどが中国からの訪日客であったため、中国からの訪日客が回復してないことが、訪日客の回復水準を押し下げておりますが、戻りが鈍い中国からの訪日客を除くと高い水準まで回復していていることが分かります。
3. 2023年4月の国別訪日客数
2023年4月における国別の訪日インバウンド客数を見てみると、韓国からの訪日客数が最も多く46万人が4月に日本に訪日しました。その後に台湾・米国・香港・タイと続いております。
<23年4月国別訪日客数の順位>
- 韓国:46.7万人
- 台湾:29.2万人
- 米国:18.4万人
- 香港:15.3万人
- タイ:12.1万人
中国以外の多くの国において、訪日客がかなり戻ってきていることが分かります。
4. 2023年4月の国別訪日客の回復水準(コロナ前比)
上記の図は、2023年4月における訪日客数の国別の回復水準(2019年4月比)となります。中国を除いて、多くの国がコロナ前の水準まで回復してきていることが分かります。
特にインドネシア・シンガポール・メキシコ・米国・中東地域はコロナ前の水準をすでに超えております。
その他の国においても、ベトナム・ドイツ・カナダ・フィリピンが90%を超える水準まで、インド・マレーシア・韓国・英国・豪州が80%の水準まで回復してきております(ベトナムの数字は、訪日客のうち、労働者や留学生が大半を占めることが要因となります)。
5. まとめ
- 23年4月の訪日客数は、194万人(コロナ前2019年4月の67%の水準まで回復)
- 中国はコロナ前の15%まで回復(緩やかではあるが先月よりも回復)
- 中国を除いた23年4月の訪日客数は、2019年4月比較で84%まで回復している
- 多くの国において、訪日客が80%超の水準(2019年4月比較)まで戻ってきている
今後、直行便やLCC便が完全に戻ったタイミング、そして、中国人訪日客が戻ってきたタイミングで、さらに多くの観光客が訪日するのは確実です。
2025年頃には、訪日客数が2019年の3,188万人の水準まで回復し、その後再度成長軌道に乗ることは間違いないでしょう。