2023年4月22日

タイ人3000人に海外旅行の実態調査!

〜コロナ後に最も訪問したい国は?〜

2023年3月調査

新型コロナウイルスが収束しつつあり、タイ人が待ち望んでいた海外旅行が活発になりつつあります。これを受けて、弊社Biz Asiaではタイ人3000名を対象に「コロナ収束後、最も訪問したい国は?」及び「海外旅行・日本旅行の実態調査」についてアンケートを実施しました。

人気の国はどこがランクインし、それぞれどのような魅力があるのでしょうか?また、アフターコロナにおけるタイ人の海外旅行・日本旅行に対しての実態はどうなっているのでしょうか。

興味深い結果になっておりますので、是非ご一読ください。

 

 <調査概要>
調査概要:「アフターコロナにおけるタイ人の海外旅行」に関する実態調査
調査方法:弊社BizAsiaによるインターネットによるアンケート調査
調査期間:2023年3月10日〜3月20日
調査対象層:20歳以上のタイ人のビジネスパーソンの男女
有効回答数:3,020名

>>目次

1. タイ人がコロナ後に最も訪問したい国ランキング

アンケートの質問内容:「コロナ後に最も旅行で訪問したい国は?」

タイ人にとって魅力的な旅行先はどの国なのでしょうか?当アンケートでは、タイ人がコロナ収束後、最も訪問したい国を調査しました。

結果は以下のグラフのとおりとなります。

1位:日本(37%)

驚くべきことに、37%ものタイ人が最も訪れたい国ととして日本と回答しました。日本の美しい風景、歴史的な観光地、美味しい食べ物、温泉、そして世界的に有名なアニメやマンガなど、多くの魅力がタイ人を惹きつけています。また、タイと日本の親しみやすい関係も、人気の一因となっているでしょう。

2位:韓国(17%)

韓国は17%の票を獲得し、2位にランクインしました。K-POPや韓国ドラマの影響で、韓国文化への関心が高まっています。さらに、韓国料理やショッピング、美容に関する技術もタイ人に人気があります。

3位:スイス(6%)

スイスは、自然豊かな景観や高品質なチョコレートで有名で、タイ人にとっては憧れの国です。また、スイスの安全でクリーンな環境や、美しい山々、湖が多くのタイ人を魅了しています。

4位:アメリカ(5%)

アメリカは、映画や音楽、エンターテイメントが魅力的で、タイ人にとっては夢の国です。また、自然や観光名所が豊富で、ニューヨークやロサンゼルス、グランドキャニオンなど、多彩な魅力がタイ人を惹きつけています。

5位:イギリス(3%)

イギリスは、古い歴史や文化、建築、ファッションが魅力的で、タイ人にとっては憧れの国です。また、ロンドンやオックスフォード、ケンブリッジなどの都市が、タイ人にとっては観光名所として人気があります。

5位:ベトナム(3%)※イギリスと同率5位

ベトナムは、その美味しい料理、手頃な価格、美しい自然やビーチ、古い歴史や文化が魅力的です。また、タイとベトナムは地理的に近く、比較的短い距離で訪れられるため、タイ人にとって魅力的な観光地となっています。

上記の結果の通り、日本が圧倒的な1位となっております。これは、日本の豊かな文化、美しい自然、美味しい食べ物、そしてタイと日本の友好関係が相まって、タイ人にとって非常に魅力的な旅行先となっていることを示しています。

2. タイ人の海外旅行に関する実態調査

タイ人が過去にどの国を訪れたのか、どのような情報源を活用しているのか、そしていつ旅行の計画を立てる傾向があるのかについて、本アンケート調査で得られたタイ人の海外旅行の実態調査に関するデータを紹介します。

①タイ人が過去の訪問したことがある国

アンケートの質問内容:「海外旅行で行ったことがある国は?」

タイ人が過去に訪れた国を集計しました。その結果、タイ人が最も多く訪れた国は上記のグラフの結果の通りとなっております。

全体としては、海外旅行に行ったことがない層がまだまだ多いですが、その中でも最もタイ人が訪問したことがある国は、日本が1位にランクインしました。 日本に訪問したことがあるタイ人の比率は28%に留まっておりますが、他の国よりも訪問率が高い結果になっております。

2位には、ラオスがランクインしております。ラオスはタイの隣国であり、地理的な近さ・陸路で繋がっていることが2位に入った要因と考えられます。

3位には、シンガポールがランクインしております。シンガポールはアジアの経済の中心地であり、現代的な都市景観やショッピング、グルメなどがタイ人に人気です。

日本については、行きたい国、行ったことがある国の両面において、1位という我々日本人としては非常に嬉しい結果になりました。

②タイ人が海外旅行を調べる際のウェブ情報源

〜SNSを中心とする個人発信の情報源を重要視している〜

アンケートの質問内容:「海外旅行の情報を調べるウェブ媒体は?」

この結果から、タイ人は主にYouTube、Facebookm、Instagram、TikTokなどSNSが海外旅行の情報を収集するのにSNSが主要な媒体になっていることが分かります。特にYouTubeを頻繁に使う割合が60%、時々使う割合が24%と合計84%の人がYouTubeで海外旅行の情報を収集しております。

また、PANTIP(タイ最大の口コミ掲示版)や個人ブログもランクインしております。

この結果から言えることは、SNS・掲示板・個人ブログは、いずれも個人発信の情報となっており、タイ人旅行者は個人発信による実際の体験や評価を基にした情報を重視していることが伺えます。
タイ人向けにプロモーションを実施する際は、SNSや口コミサイトなど個人の発信力を最大限活用する必要があります。

③タイ人観光客の航空券・ホテル予約時期

〜アンケートで分かった渡航前までのリードタイム〜

アンケートの質問内容:「飛行機・ホテルの予約は渡航の何ヶ月前か?」

このアンケート結果から、タイ人観光客の大半は、航空券やホテルの予約を渡航の1〜3ヶ月前に行っていることがわかります。一方で、4ヶ月前以降の予約をする人は比較的少ないです。

 これらのリードタイムを考慮し、タイ人旅行者向けのプロモーションや割引キャンペーンを展開する際、渡航直前である3ヶ月前あたりを狙うと効果的であると考えられます。
例えば、10月にタイ人を集客したい場合、7月あたりにプロモーションを実施するのが効果的であると考えられます。

3.タイ人の日本旅行に関する実態調査

日本は近年、タイ人旅行者に人気の高い観光地として知られていますが、実際に彼らがどのような観光プランを立てているのでしょうか?

本記事では、タイ人の日本旅行に関する実態調査を通じて、訪日意欲や観光スポットへの期待、旅行時期の選択など、タイ人旅行者の意識や嗜好を探ります。

①今後の日本への旅行の計画

〜アンケート結果から見る訪日意欲と計画時期〜

アンケートの質問内容:「今後の日本への旅行の計画はありますか」

日本がタイ人に圧倒的な人気を誇る観光地として知られていますが、今後の日本への旅行計画(計画中も含む)について調査したところ、55%が計画なしという結果になりました。これは、経済状況や予算、仕事や家庭の事情など、さまざまな理由から日本への旅行をまだ決められない人が多いことを示しています。

一方で、3ヶ月以内から2年以内の期間で日本への旅行を計画している人が合計で45%もいることがわかります。これは、日本への興味や期待が高まっていることを示しており、今後も日本はタイ人にとって人気の旅行先となるでしょう。

②タイ人が日本観光で求める多様な魅力

〜アンケート結果から見える日本の魅力と期待〜

アンケートの質問内容:「日本の観光で興味があるものは何ですか」

タイ人が日本の観光で興味があるもののアンケート結果は、景色を見る、日本食、自然の体験を筆頭に多くのことに興味があることが分かりました。

自然や歴史、文化からエンターテイメント、食や宿泊体験まで、多様な魅力に惹かれています。日本の観光業界は、これらのニーズに対応し、タイ人旅行者に向けた情報提供やサービスを充実させることが重要であると考えられます。

特にタイにはない日本独自の自然や景色、本物の日本食はタイ人を惹きつける強いコンテンツとなります。

③タイ人が選ぶ最適な日本旅行時期

〜 アンケート結果で見る月別人気の傾向〜

アンケートの質問内容:「日本に観光に行くなら何月に行きたいか」

結果から分かるように、タイ人は特に冬季(1月・2月・12月)や春の訪日(4月)を好んでいます。

1月・2月・12月を選んだ人の回答理由を見てみると、「雪を見たい」、「寒い気候を味わいたい」というものが多かったです。また、1月・12月を選んだ人の回答理由には「年末年始の長期休暇がある」という理由も目立ちました。

4月を選んだ人の理由については、「桜を見たい」、「長期休暇(タイの正月)がある」という理由が目立ちました。

一方、夏(6月~9月)は比較的人気が低いことがわかります。これはタイが暑い国であるため、暑い国の人がわざわざ暑い時期の日本に行きたくないとうことが推測できます。

これらの傾向をもとに、日本の観光業界はタイ人向けの旅行プロモーションを展開する際、季節ごとの魅力を最大限に活かすことが重要です。

④タイ人の日本滞在日数傾向

〜アンケートで見える訪日時の滞在期間の傾向〜

アンケートの質問内容:「日本に観光に行くなら何日滞在する予定か」

この結果から、タイ人観光客の大半は、4-6日(42%)や7-10日(28%)の中程度の滞在期間を選好していることがわかります。一方で、短期間(3日以内)や長期間(13日以上)の滞在を希望する人は比較的少ないです。また、15%の人が滞在日数についてはまだ決めていないことも分かります。

4.まとめ

本記事では、タイ人の海外旅行に関する実態調査の結果を紹介しました。この調査から、日本はタイ人にとって最も訪問したい国として高い人気を誇り、過去に訪れた国ランキングでもトップに立っています。我々日本人としては、タイ人旅行者からの支持を大いに喜ぶべき結果であり、今後もタイ人旅行者に対して日本の魅力をアピールしていくことが重要です。

また、タイ人が海外旅行の情報を調べる際にSNSや個人発信の情報が重要であることが分かりました。これを受けて、日本の観光業界は、タイ人旅行者向けの情報発信をSNSや個人ブログなどで行い、タイ人旅行者の関心を引き続ける必要があります。

この調査結果を参考に、日本の観光業界はタイ人旅行者のニーズに応え、日本の魅力を最大限に活かした戦略を立てていくことで、タイ人旅行者の数を今後も増やしていくことが期待されます。